つれづれ日記

父が60歳になった。私は大人になって、父を好きだと言えるようになった。

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私の父が、最近60歳になったんです。いわゆる、還暦。
この機会に、私と父の関係を振り返ってみようかなーと思います。
もともと仲が悪い訳ではなかったのですが、まあせっかく(?)なので。

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昔は怒られるのがすごく怖かった

私の父は、若い頃は「瞬間湯沸かし器」と呼ばれていたそうで、短気だし怒るとすっごく怖かったんです。
でかい声で怒鳴られて、反論なんか全然できなくって、父に怒られた後はよく自分の部屋に籠って泣いてました。

わかってもらえない、言いたいことが言えない、そんな気持ちがぐちゃぐちゃになって悔しくて悲しくて泣いちゃうんですよね。

今でもよく覚えているのが、中学生の頃に、父に数学の宿題について質問したとき。
自分で解いてはみたものの、答えに自信が無くて、父に質問しに行ったんですけど、間違えてるかもしれないことが恥ずかしくって、
「まーやってみたけど間違ってるかもしれんしーあははー」みたいな感じで笑って、恥ずかしさを誤魔化そうとしました。

そしたら、その態度がすっごい気に入らなかったらしくて、「クイズじゃないんだから真面目に考えろ!! ふざけんな!」みたいに急に怒鳴られたんです。

別にふざけて宿題やってた訳じゃないのに(むしろ真面目にやってたからわからないところ訊きに行ったのに)なんでそんな風に怒鳴られなあかんねん! って思っちゃって。
私はこの直後「もういい! もう訊かん!!」っていって自分の部屋に走っていって、ぼろぼろ泣いちゃいました。

うーん若い。脆い。

母から父に対する愚痴をいつも聞いていた

第一子で長女ということで、私は母の愚痴聞き役でした。
父が母に対していかに理解が無いか、いかに自分中心で動いてるか、どれだけ母に丸投げしているか・・・そんな話。苦笑

父はとっても外面が良くて、母が第三者に愚痴っても「えーあんなちゃんとした人なのにー」という感じで全然聞いてもらえなかったらしく。
そのせいで、父の普段の姿をよーく知っている、娘の私に愚痴聞き役のお鉢が回ってきてたみたいです。

父親よりも母親の方が接する機会が多いからか、子供の頃は全面的に母の味方をしていたんですよね。
母の愚痴を聞く度に「最低やなあのくそ親父」みたいに言っていました。わあなんて嫌なコドモ。

そんな訳で、亭主関白で自分勝手な父のことはあまり好きではなかったんです。

一応 弁解しておくと、母もいろいろ大変な思いをしていたので、愚痴を吐かないとやってられなかったんだろうなと思います。
実際、父からけっこう酷いことをされているし。

そんなだから、父には負けたくなかった

上に書いたような状況から、私は父に反発心を抱いて、「絶対このくそ親父には負けたらへん」って思っていました。
父はそれなりに良い大学を出て、そこそこ大きい会社に入って、けっこう上のポジションまで行っている人なので、
父に負けないくらいに良い大学に入って、大きい会社に入って、バリバリのキャリアウーマンになってやろうと思ってたんです。

うーん単純。笑

この気持ちが強かったお陰か、なんとか父と同じ大学に入ることができ、母はめっちゃ喜んでくれました。
父は「あ、そう、良かったな」くらいの普通な反応でした。くそう。
(うちの父はツンデレなので実は内心喜んでいたかもしれないけど、本当のところはわかんないね!)

大学生→社会人になる時期に、父に対する見方が変わり始めた

大学生→社会人になる時期が、私の今までの人生で一番つまづいたところですね。
就職活動が思うように行かなくて過呼吸になるくらい焦ったり、社会人になって自分の仕事のできなさを痛感したり。

そんなときに、父は私を励ましてくれました。悩みを聴いてくれました。
自分が社会人になって初めて、何十年も働き続けて家族を養ってくれている、父の偉大さを思い知りました。

で、そうやって「父、頑張ってくれてるんだなあ・・・ありがとう・・・」という気持ちが生まれると、父の言動に対する見方も変わったんです。

母の父に対する愚痴を聞いていて、以前は「くそ親父」という感想だったのが、「父さんも大変なんだろうからさ・・・そうなっちゃう気持ちもわかるわ・・・」みたいな。

父に対して言いたいことが言えるようになった

それから、父も歳をとって性格がまるくなったお陰なのか笑、私が大人になって変な意地を張らなくなったせいなのか、
昔とは違って父に言いたいことを言えるようになりました。

伝わらなくて悔しい、なんでわかってくれないの、って昔は思っていたけど、最近はそんなことありません。
いくら親子でも言うことはちゃんと言わないとわかんないよね。今はかなり好き放題に言っちゃってます。

お互いに好き放題言ってるけど、なんなら私は父本人の前で「ほんま嫌やわあこの親父」とか冗談めかして言っちゃうけど、
むしろそんな風にやりあってるお陰か(?)昔よりも仲が良くなったなと思えます。

結局、父のこと好きなんですね

未だに父に対して「それ人としてどうなん」とか「それあかんやろ」って思うことは山ほどあるけど、
まー憎めない人だなあ、ところどころ可愛いところもあるやん、と思えるようになりました。

それに、なんやかんや仕事が出来る父のことを社会人として尊敬しているし、誇りに思っているし、とても感謝しています。

昔、言いたいことが言えなくて、わかってもらえなくて悔しかったのも、本当は父のことが好きだから、わかってもらいたかったんだな、話を聴いて欲しかったんだな、と今なら思える。

父は単身赴任中で、私は結婚して、なかなか会える機会は無いけれど、
大事にして、少しでも恩返しできたら、良いな・・・

ちなみに還暦の赤いちゃんちゃんこは拒否されたので代わりに赤いネクタイを贈りました。笑

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